まやかし 連撃ウーラオス♀

「まやかしは、まやかし。だから、わたし二人目、連撃、聞きました。え…?『誰から?』…分からない、です。だってまやかし、誰も、気付く…ない、のに」
「ま、まやかしが見える、です…!? あっ、待つ!待つです!!わたし、着いて、いい?ひとり、もう嫌です⋯!!」
「まやかしは、食事、いりません。……お腹、空かないから。 …美味しい?でも、まやかしには、勿体無い…ですよ…」
さみしがり(あばれることがすき)
年齢 / ???(見た目は10代後半)
身長 / 163cm
一人称 / まやかし、わたし
他称 / あなた、お前(敵対者のみ)
全てに拒絶された少女。誰も彼女を認識する事は叶わず、その存在は関わる物を歪める運命にある。
彼女のような存在は(くじガラルにおいて)《歪》と称され、その存在達を正すべく動いているのが、異なる色を持つ剣の王と盾の王。
まやかし自身に己がそういった存在だという自認はうっすらとしかなく、ずっと一人ぼっちだった。
二人の王に役目を委任されたロゼヴァルドが初めて彼女を認識し、寂しがりの彼女は「1人にしないで」とその旅について来ることになる。
自身の出生・どう進化したかの記憶がなく、気付いたらガラルを一人でさまよっていたという。
泣き虫だが、芯が強く、カタコトながら発言は容赦がない。人と接してなさすぎるせいなのだが、思った事は素直に言う。
けれど生い立ちのせいか諦念気味なところがあり、執着といったものが一切ない。
戦う力はしっかり備えているが、一般の存在と関わる事は本能として避けており、普段は同じ《歪》達を抑え込むのに一役買っている。
旅に同行し、初めて食べさせて貰った「アイスクリーム」が大好物。
二人の王から「この旅が終わればお前は救われる」と聞かされており、それを信じている。しかし真実は彼女自身の消滅を、救済と称されているだけ。
まやかしはその事を知らされておらず、それでも献身的に力を尽くしている。(ロゼヴァルドも知らないので彼女を騙しているのは王達)
彼女の結末
ロゼヴァルドが《王の依頼》を達成すると同時に、《歪》たちは消え去った。
それはまやかしも例外ではなく、彼女もまた想定外の結末に『消えたくない』と泣きながら〝《歪》のまやかし〟は消滅した。
その後、とある切っ掛けで【鎧島】へと渡島したロゼヴァルドは、その島唯一の道場でダクマの少女と出会う。
まだ固有の名を持たない、消滅した彼女の面影を強く宿した少女は、ロゼヴァルドを見るなりぽろぽろと涙を流す。
「すみません、わたしはあなたと初めて出会ったと記憶しているはずなのですが……なんでしょう、あなたと出会えたことが、すごく、懐かしくて嬉しく感じて…………」
その後、彼女は彼等と縁を紡ぎ、今度は仲間〝達〟とたくさんの話をしながら共に旅をすることになる。
──歪を消滅させる、つまりそれは、歪んだ生を正すということ。
そして彼女は、いずれあの旅をも思い出す。
記憶の返還。
それは、王達の嘘を疑わず《王の依頼》に手を貸したまやかしへの、王達からのせめても償いだった。
「わたし、ニセモノの意味の自分の名前が嫌いでした。でも、これからも《まやかし》と呼んでください。だってもう、それがわたしの名前だって思うので!」
旅の仲間について
ロゼヴァルド:ロゼ
誰にも認識されず、一人ぼっちだったまやかしを初めて認識してくれたひとで、旅の中では≪歪≫達との戦いにおいて背中を任せてくれた相手。
「君何してるんだ?珍しい種族だな?」とあっけらかんと話しかけてきたのが始まりで、その時様々な感情でまやかしは大泣きしてしまった。
感謝しているし、恩人として慕っているが、あまりにも破天荒な様子には呆れており、年齢を聞いた時は思わず聞き返した。
「ロゼ、あなた、なんで、そんな無茶苦茶? 理解できない……」
全て終わった後の再会では、記憶を取り戻した後、あまりに変わらない様子にホッとした。
異色の王・アーサー:王さま
「私達を正常化(抹消)するための旅を引き受けてくれないか」と誘いをかけてきた人物。
同じ≪歪≫同士、騙されていたと知るその瞬間まで、必要としてくれたことが嬉しくて本気で力になりたいと思っていた。
消えるその瞬間は本気で恨み、憎み、その身に消えない傷跡を残した。
ダクマとして生まれ直した後もその感情は残っているが、同様に生まれ直していた王を見て、渋々であるが受け入れた。